面接で退職理由を前向き変換する(嫌な上司編)
はじめに
面接は一発勝負です。
面接官にどれだけ良い印象を得てもらうのか、
自分という人間をどうアピールするのか、
きちんと筋道を立てて準備しておかねばなりません。
その大事な面接で必ず面接官があなたにする質問があります。
「なぜあなたは今の会社をやめたいのですか」
「前職の退職理由を聞かせてください」
等々の会社の退職理由を聞く質問です。
これは非常に重要な質問です。
ここでまずい答え方をすれば、内定までが厳しくなります。
例えそれが、嫌な上司の元で酷い目にあって辞めた場合もそうです。
素直に「上司との確執、軋轢で辞めました」というのも勇気があってよいのですが、
少し前向きな感じに変換して臨む方がスマートでしょう。
今日はそんな嫌な上司が原因で退職した場合の、
退職理由前向き変換の方法について考えてみます。
退職理由(一例)
<面接官>
「退職理由についてお聞かせください」
<Aさん>
「新しく配属された、細かい事をネチネチ指摘する上司で、
指摘するだけでフォローもなく、
そんな上司の態度に嫌気がさしてきた。半年間我慢していたが、改善もされず、
退職を決意した」
退職理由の考察
変に頭が良くて、細かい事をネチネチ指摘してくる上司は結構いますね、
こういうタイプは周りから嫌われているものです。
それが他の人への攻撃ならまだしも、自分への攻撃にシフトした瞬間
頭が真っ白、世の中が暗いものに思えて来ます。
それを半年も我慢するだけでも立派です。
こういう上司はえてして部下を潰していくものです。
ですが、「ネチネチ」という言葉や、「嫌気がさす」などという言葉は
言葉にトゲがありますし。
面接官からみれば、
「上司に不満をもつ人間なのかな、Aさんをうちに入れたら、
あの嫌味なB部長と合わなくてすぐ辞めてしまうかもな」
となります。残念ながら頭が良く、ネチネチ言う上司は
どこの世界にも存在するものです。
前向き変換
<面接官>
「退職理由についてお聞かせください」
<Aさん>
「新しく入って来た上司はとても厳しい方でした。
その上司との考え方の違いなどで、苦しい思いをし、
退職に繋がったのだと思います。
しかし、一方で今までにない、大きな仕事を任され、
そこで精神的にも鍛えられて私自身大きく成長できた
と考えています。」
解説
私は、面接で嘘をつくのはタブ-だと思います。
入社後にそんなウソはそもそもわかりますし、
話す際の声のトーンや顔の表情でなんとなくぎこちなさを
感じてしまえば、面接官はなんか怪しいな他になんか
あって退職したのかなと考えてしまいます。
ですから、
・「ネチネチ嫌味な上司」⇒「厳しい上司」
※厳しいのは本当のことですよね。
・「上司の態度に嫌気」⇒「考え方の違い」
※元をたどれば、Aさんの理想の上司像があって、
上司の態度とその理想像が反するので嫌気がさしたはずです。
そういうのを考え方の違いと捉えて変換しています。
・「嫌な上司を我慢した」⇒「苦しい思い」
※我慢したというのは傲慢さが入るので、そういう感情を
苦しい思いをしたと和らげています。
・「フォローがない」⇒「仕事を任された」
※フォローがないというのは、Aさんに仕事を任せた証拠です。
しかも、そういう精神的な苦痛に耐えて仕事をしたことで、
多少なりとも成長できたはずです。
そういう部分は不満や恨みを感謝に変換するのがコツです。
おわりに
面接で気持ちを率直に話すことは大事な事です。
その誠実さが面接官の共感を生み、
採用を決定させるのです。
ですから、嘘は駄目です。ですが、トゲがある言葉を
連発しても、
「ただの不満屋だな、
こんな面倒な人はうちの会社にはいらない」と
思われてしまうものです。
ですから、柔らかい表現にできるだけ言葉を変換し、
最後にそっとその上司の元で得た良かった事と
感謝を添えてあげるのが、大人の対応と呼べるでしょう。
面接官にも上司はいますし、嫌味な上司はたくさんいて
その方もそういう上司の元で辞める気持ちは察してくれる
ことだと思います。
ですが、強いトゲがある口調はなんども言いますが、
面接官の共感を引き出す事はできないものです。
あくまで感情的にならず冷静に物事をとらえて、
丁寧な言葉で話をし、
最後に少し感謝の念を添えましょう。